「墓石の形や石の種類が決まれば、その後は、付属品や彫刻内容について御説明させていただきます。

付属品にはいろいろな種類がありますが、京都亀岡では定番で皆さんがよく選ばれる種類がありますので、お客様には人と違うものがいい≠ニおっしゃらなければ、定番の形をおすすめしています。「定番」は多くのお客様が使いやすく、お値段も手ごろな価格で選びやすいからです。

また、彫刻については、石に彫ると二度と修正することはできませんので、十分に打合せを重ねた上で、お客様に原寸大の大きさで彫刻原稿を確認いただいた上で、実際に彫刻を開始します。

付属品や加工の仕方によっては、周りのお墓と違いがはっきり出ることになりますので、個性のあるお墓をお考えの場合は、付属品をいろいろとご覧いただき、お客様独自の形をお選びいただければと思います。」

 

法名碑、戒名碑とも呼ばれ、埋葬されている方の戒名や俗名、没年月日などを彫刻します。

 

外柵は墓所の境界を示すものです。

 

仏前にろうそくの火を灯すことを献灯といい、不浄を焼き払うことを意味します。

 

供花を挿すところです。中央に水鉢を配置し、左右一対となっています。花立にステンレスの花筒を差し込んでその中に水を入れます。

 

お線香を立ててお供えする「立地型」と、寝かせてお供えする「くりぬき型」があります 。

 

お塔婆を立てておくのに必要です。
塔婆は先祖の精霊が安らかに成仏できるという深い意味があります。

 

灯火は邪気を払うと言われ、お灯明は昔からの尊い習慣です。

 

墓参りの際に手荷物などを一時的に置くための台石です。

 

墓地内の石のない部分に敷き詰めるものです。さまざまな種類がありますので、墓石の色との調和を考えて選ばれると良いでしょう。
雑草を生えにくくするとともに、雨風によって土が飛び散るのを防ぎます。

 

納骨堂、納骨棺ともいい、ご遺骨を納める大変重要な部分です。

 

一般的なお墓は単純な四角形の頭や、丸く面取りした形が多いのですが、手の込んだ香箱加工や亀腹加工、水垂切加工は他の墓とは違い少しアレンジしたいという方が基本形の和型に使われます。


「香箱加工」
=お香を焚く香炉等の蓋の曲線を模した形

「亀腹加工」
=亀のお腹を彷彿とさせる、ゆったりと
  膨らんだ曲線が特徴

「水垂加工」
=水を流しきるための勾配がついたもの



 

棹石の下に敷かれたお布団のような形の石。これはスリン(スリン台)といいます。

如来図などで仏様がお座りになる葉っぱの布団を表しています。棹石を仏様と見立てて、スリン台の上に大事にお乗せしているような形です。

 

和型のお墓でも、最も格の高い「蓮華」のお墓。

蓮の花は仏教では特別な意味を持つ花です。

これは、故人の極楽浄土を祈願する深い意味があります。職人が造り上げた高級墓石の代名詞。

豪華さと厳粛さを表現した和の形です。

 

1.お墓の正面文字

  和型の棹石の正面には通常、家名か宗派に

   関する文字のどちらかを彫刻します。





















2.棹石の右側

  戒名(法号、法名)や俗名(故人の生前の名前を

   彫る場合には、通常右側に彫刻します。

  ただし、最近では棹石ではなく墓誌に彫刻される

   方が増えています。

   それは、一度建てたお墓に新たに別のご遺骨を

   追加する際に棹石に追加彫刻するよりも墓誌の

  ほうが彫刻しやすいと考えられるようになってき

   たためです。



3.棹石の裏面、または左側

  裏面、または左側面には建立年月日と建立者名
 
  を彫刻する場合が多いです。










4.香炉と花立て

  和型の香炉には家紋を彫る場合があります。

   決まりではありませんので、

   彫らなくてもかまいません。

  花立には家紋又は家名を彫ることも可能です。





5.外柵の門柱

  外柵タイプのお墓で、門柱があるデザインの

  場合、門柱に家名などを彫刻することが

   できます。

  両家墓の場合、棹石に家名を入れず、

   左右の門柱にそれぞれの名字を入れたりする

   といったこともできます。